就活生・新入社員に必要な社会人のスキル・心得(前編)

就活生・新入社員に必要な社会人のスキル・心得(前編)

2020年5月4日、安部総理より新型コロナウイルスに伴う緊急事態宣言の延期が発表されました。みなさまどうかご自愛くださいませ。さて、私はこのSW(Stay Home)ウィークを利用して、自分の思考方法や仕事をする上で大切にしていることを振り返ってみました。建築などのコラムとは異なりますが、私の思う“社会人のスキル・心得”を紹介いたします。特に新入社員の方など少しでも参考になれば幸いに存じます。なお、思い溢れる長文になってしまったため、二回に分けて紹介いたします。前編の今回はEQ、コミュニケーション、段取り、情報収集、問題解決力についてです。

①社会人のスキル・心得:EQを高めよう!

みなさまEQという言葉はご存じでしょうか。
EQ=Emotional Intelligence Quotient、こころの知能指数を指します。
このEQは自分の感情をコントロールできる能力です。

個人的な見解ですが、仕事でもプライベートでも大切であると考えています。
EQが高いと物事をポジティブにとらえることができ、対人関係も良好になります。
ビジネスにおいて顧客、部下や上司、さまざまなステークホルダーとのコミュニケーションをとるうえで重要だと思っています。

こちらには記載しませんが、インターネットで“EQとは”と調べるとEQの伸ばし方など様々な情報が紹介されています。参考までに私が行っていることを二点紹介します。

一点目は毎朝、今日一日を大切に生きよう!と思うことです。
かつて仕事で悩んでいた時にD・カーネギーの『道は開ける』を読み、

“一日一日を生きよ。今日一日だけを考えよ”

という言葉に救われました。

過去の出来事に悩んだり、未来のまだ起こっていない出来事に不安にならず、今日一日に集中し、大切に生きることにしています。

二点目は毎日寝る前に今日嬉しかった出来事を思い出し、改めて感謝することです。
こんなご時世だからこそ、毎日の“あたりまえ”に感謝すると温かい気持ちになります。
そしてこのご時世の中一日を幸せにしてくれる方々に感謝しています。

②社会人のスキル・心得:コミュニケーション能力を高める

コミュニケーションとは、社会生活を営む発信者が、意思や感情を発信し、受信者がそれを受け取ることによって成り立ちます。その伝達内容には大きく論理(理屈)と感情の二つの側面があります。
つまり、その場のコミュニケーションは、時と場合により、発信、受信、理屈、感情の配分が変わります。

その中で受信者としても、発信者としても特に必要になるポイントは5W1Hを意識することだと思います。

コミュニケーション時には傾聴し、他者を受容するスキル、理解を深めるために質問をするスキル、相手の立場に立って、どう発信したらよいか発信内容を整理するスキルなどが重要なポイントです。

上記ポイントを意識するだけでも変わるのでぜひ試してみてください。

③社会人のスキル・心得:周りから“認められる”社会人(ビジネスパーソン)”とは

(1)プランニングを行い、PDCAを回そう!

仕事を進める際にはプランニング≪段取り≫が重要とよく言われていますね。
これは仕事に限った話ではなく、料理や家事など日常生活でも同様のことが言えるかと思います。

新入社員時代に先輩から教えていただいたのですが、プランニングする際のオススメは以下の要素で考えることです。提案書はもちろん、電話一本でも、メールのお返事でも、仕事をする前に以下を意識してから作業に取り組むようにしています。

①背景
②目的
③スコープ(対象範囲、ステークホルダー)
④制約
⑤前提
⑥成果物(結果)

また、PDCA、すなわち、Plan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Act(改善)を回して作業を管理することが大切です。

 

(2)アンテナを高く持ち、様々な人、媒体から情報を得よう!

情報収集は非常に重要だと考えています。自社商品のマーケティングにおいては特に必要です。
顧客、自社、競合、を知る上で、世の中の情勢は変化しているので、毎日アンテナを高く持ち、情報収集することが大切です。

また、その情報が自社や自社業界、自分の携わる領域にどのような影響があるのかを考察することも重要です。大学や高校で学んだ方も多いと思いますが、一次情報、二次情報について、おさらいまでに記載します。

一次情報:顧客からのヒアリングやアンケート調査など自分の五感で実際に体験して収集された情報
二次情報:本、新聞、論文や、インターネットなど一次情報を加工し収集された情報

一次情報はその情報を自分で得ていることから貴重な情報といえます。一方で情報を収集するための時間とコストがかかることや、その情報の客観性をしっかり意識しないと恣意性が生まれてしまうので注意も必要です。

二次情報は手軽に収集できます。一方でその情報を価値あるものとするのは考察が重要になります。

ビジネスにおいてはもちろんですが、プライベートでも同じことが言えるのではないでしょうか。私は大学時代、ある教授がおっしゃった言葉を大切にしています。

“世界中旅に行き、自分の五感でさまざまな体験をしてください。そうすると世界で起きているできごとや様々なニュースを自分のこととして捉え、考察が深まり、一人の人間としての幅を広げられるようになります”

実際に自分で体験して感じたこと、考えたことはとても重要です。詳細は省きますが、就職活動時に自分は何ができるのか、何がしたいのか、何が外せないのかを考え、軸を見つける上で大切な経験になりました。

もちろん、インターネットが普及している現在で何も調べずに、旅に出たり、お客様にヒアリングすることはお勧めできません。

二次情報で調べた上で一次情報を収集することが、公私ともに大切であると私は思っています。

 

(3)現状とあるべき姿のギャップを埋めるための活動を行うことで成長し続けよう!

仕事は様々な“問題”を解決することの繰り返しであるとよく言われます。
“問題”とは何か、それを解決するポイントについて紹介していきます。

問題とは、現状(AS IS)とあるべき姿(TO BE)のギャップを指します。
問題解決を考える際に私はQCストーリーをもとに考えています。その手順は以下です。

①テーマを選定、その理由:改善すべき対象とその理由を明確にする
②現状把握:事実をしっかりと把握する
③目標設定:具体的に何をどれくらい改善するかの目標を設定する
④原因・要因分析:問題の原因をなぜなぜ?を繰り返して分析し根本原因を追究する
⑤対策立案・対策案を評価し選定:対策を立案し、それぞれの対策について評価する
⑥対策実施:⑤で選定した対策を実施する
⑦効果測定:⑥で実施した内容を評価する
⑧標準化:定着する仕掛けをつくり、再発防止する

仕事をしていると目の前のタスクに追われ、じっくり考える時間がないという方も多いかもしれません。
私もとにかくタスクを終わらせなければと思うことが多いです。
時には基本に立ち返り、じっくり考えることも重要ではないでしょうか。

QCストーリーで考えると時間がかかる場合、私は現状把握(AS IS)→目標(TO BE)→原因分析(なぜなぜを繰り返して検討)→対策立案→実行→効果測定を少しでも意識するように心がけています。

特に、今が“あたりまえ”だ、“仕方ない”として捉えるのではなく常に“本来どうあるべきか(TO BE)”を意識しています。そんな心がけが新しいビジネスにつながるのではないかと考えます。

最後に

このページを見てくださっているみなさまはおそらく就活生であったり、新社会人の方が多いのではないでしょうか。今回はおこがましくも、特に、新入社員の方向けに私が仕事をする際に心がけている要素を紹介いたしました。いずれも仕事だけでなく、プライベートにも応用できるものだと思っています。特に、EQを高めることは大切だと思います。

また、コミュニケーションの一環になりますが、仕事をする中で人脈形成も大切だと思います。営業担当者がお客さまからの要望に応えられる!と自信を持てるのはバックにいる優秀な仲間がいるからではないでしょうか。

私は人脈を形成するうえで、業務外のコミュニケーションはもちろん、社内のメールにも早めに回答することや、対応結果と御礼メールを送るなどしています。少しずつ社内外で人脈ができれば、結果として自分のお客様の要望に最短ルートで答えられたり、最短ルートで成果物を出せるようなります。

社会人人生が長くなるにつれて、より仕事は人と人とのつながりであると感じます。拙い文章ですが、弊社のメディアにお越しくださり、本ブログを最後まで読んでいただきありがとうございました。